サツマイモのアミノ酸

 

さて、サツマイモにはアミノ酸がいろいろ含まれているという特徴があります。自然界にはもともと約500種類のアミノ酸が存在・発見されています。人間の体にも約20%のたんぱく質などのアミノ酸があり、組織の構成となっています。人体のたんぱく質を構成しているのは20種類のアミノ酸であり、これが必須アミノ酸と呼ばれている成分なのです。

 

では、生のサツマイモ100gあたりに含まれるアミノ酸(五訂日本食品標準成分表に掲載)の量をみてみましょう。イソロイシン:50mg、チロシン:25mg、アラニン:72mg、ロイシン:74mg、スレオニン:69mg、アスパラギン酸:240mg、リジン:57mg、トリプトファン:15mg、グルタミン酸:130mg、メチオニン:23mg、バリン:71mg、グリシン:51mg、シスチン:21mg、ヒスチジン:26mg、プロリン:45mg、フェニルアラニン:67mg、アルギニン:41mg、セリン:67mgとなっています。

 

アスパラギン酸は、最も利用され易いエネルギー源となるアミノ酸のひとつで、よく栄養剤などの成分としても使われています。

 

グルタミン酸は調味料成分としてもお馴染みで、日本食のだしの成分です。エネルギー源としてもよく利用されるアミノ酸で、運動時の疲労回復を促進する効果があります。

 

アラニンは、肝臓のエネルギー源となる重要なアミノ酸です。アルコール代謝を改善する作用が報告され、これもエネルギー源として利用されます。

 

グリシンは体内で作られる非必須アミノ酸ですが、身体に広く存在し、神経ネットワークの情報に関わるアミノ酸です。運動、感覚などの身体調節に作用し、コラーゲンの約30%構成しているアミノ酸でもあります。